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コーナリングランプを後付け(増設)するときの配線方法
後付け(増設)したランプを、コーナリングランプとして点灯させるマニアックな制御ユニット・コーナリングランプキットの配線方法をガイド。まずはコーナリングランプとは? のおさらいから解説。
後付け(増設)したランプをコーナリングランプとして光らせる技
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以前に読者の方からの質問で、ウインカー点灯時にデイライトを消灯させる制御方法について触れましたが……
●レポーター:イルミちゃん
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この制御を行うために服部研究員が持ち出してきたのが、「コーナリングランプキット」でした。
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前回はちょっとイレギュラーな使い方でしたので、今回はこの製品の本来の使い方である「コーナリングランプ増設時の配線方法」を補足解説しておきたいと思います。
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このコーナリングランプキットの本来用途は、後付けしたランプをコーナリングランプとして点灯させるというものです。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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改めてコーナリングランプのおさらいをしておくと……
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旋回方向を照らすためのランプ(※側方照射灯)ですね。後付け(増設)する場合は、ウインカー連動でランプを連続点灯させます。
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最近の車での採用例は減っているようですが……以前はそういうランプがあったんですね。
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今の車には、AFSのように「ステアリングを切った方向にヘッドライトの光を照射するシステム」等が搭載されていますからね。
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なるほど。しかしそんな制御のない古い車だったら、増設する意味もある。
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で、このキットは「後付け(増設)したランプを、コーナリングランプとして点灯させる」ためのものです。
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コーナリングランプのように点灯させるには、単なる分岐配線ではダメってことね。
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そうです。単にウインカー線を分岐して信号を取るだけでは、後付けランプも点滅するだけとなります。
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つまり点滅するウインカーが増えてしまうだけという……。
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コーナリングランプの目的は旋回方向を照らすことにありますから、連続点灯させておく必要があります。
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コーナリング中だけ連続点灯。
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その制御のためにコーナリングランプキットを使います。
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どう配線すればいいのでしょうか?
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正攻法で使うときは、このように配線します。
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電源を取って、ボディアースして……あとは左右のウインカー信号を取って、左右の後付けランプにつなぐ。
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それから「黄色」の線を、左右どちらかのスモールランプ線に接続します。
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フムフム。
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この「黄色」の線に電気が来ているときだけ、ユニットが動作するというトリガーになっています。
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これは、スモールランプ点灯時しか動作しないんですね。
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目的がコーナリングランプなので、夜間に限定して、ウインカー連動で後付けランプを光らせるわけです。
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昼間は点灯させないための仕組みか。
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なお、メインの電源は常時電源を取る指定になっていますが、これは「エンジンオフの状態でハザードランプを点灯させたときにも連動させる」目的があるため。
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フムフム。
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しかし、コーナリングランプの性格を考えれば、ハザードランプ時はそもそも必要ないという人もいるでしょう。
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確かに。
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走行中のウインカー点灯時…つまり旋回時にだけ作動すればよいのであれば、メインの電源はIG電源でも問題はありません。
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なるほど。
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なおハザードランプ時にも点灯させるのか・消灯させるのかは、本体のDIPスイッチでも設定可能です。
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常時電源を取っていても「ハザードランプ時消灯」を選べば、ウインカー連動だけに制御を限定できる。
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そういうことですね。
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かなり歴史のあるマニアックなキットのようですが、こういうモノもあるよ~、ということで。
コムエンタープライズのコーナリングランプキット
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL
079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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