30アルファード╱ヴェルファイアのローダウン車は干渉に注意!!
30アルファード・30ヴェルファイアのローダウンは難易度が高い。にもかかわらず、低い車高のまま走りたい! というオーナーが多いのもまた特徴。そこでJ-LINEから、低車高派向けの対策アイテムが登場。ワンオフメニュー的な仕様が、ポン付けで可能になる。
落としたままの低い車高で走る人向け対策
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前回は、30系アルファード/ヴェルファイアは、車高調やエアサスでローダウンしても、アームロックして下げ止まるという話をしましたが……
●レポーター:イルミちゃん
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J-LINEのアームを使ってアームロックを回避すれば、落としきれるようにはなります。でもそうすると、他にも問題が出てきます。
●アドバイザー:J-LINE 氏家研究員
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まだ問題があるのか。ホント、ローダウンが難しい車種なんですね。
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ここから先は、低い車高のまま走る人向けの対策ですね。
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そういう人がたくさんいるのが、30系アルファード/ヴェルファイアですし。
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そこで開発したのが、「エアコンパイプポジションアップキット」と「燃料パイプポジションアップキット」。特に、車高調派には必要になります。
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これを付けると、30アル/ヴェルの右タイヤハウス内にあるエアコンパイプの取り回し位置を、上に移動できます。
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なぜそんなことを?
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30アルファードは、エアコンパイプがタイヤの真上に位置しています。車高を落とすと、タイヤが当たるようになるんです。
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奥にパイプがあるんじゃなくて、真上にある?
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そうなんですよ。特に深刻なのが、20インチを35扁平タイヤで履くような人。30扁平タイヤですら、ズルズル擦るほどなので。
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そして左タイヤハウス内の真上には、燃料パイプが通っています。これも同じように、落としていくとタイヤが当たります。
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それで燃料パイプも、ローダウン車の都合のいい形状に換えてしまうんですね。
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右タイヤ上にはエアコンパイプ、左タイヤ上には燃料パイプがある。なので低くローダウンする以上は、片側だけ対策してもあまり意味がない。
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だから、両側の対策品を用意したんだ。
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こういうメニューは、今まではワンオフ加工の対応でしたが……燃料パイプの加工って、技がいるんですね。
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燃料パイプの形状を、ローダウン車の都合のいいカタチにしているだけではない?
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そう単純じゃない。ヘンな取り回しにしたら、ガソリンを給油するときにガソリンが入っていかなくなりますよ。
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それは大変。J-LINEの製品版に交換してしまえば、そういう加工リスクを負わずに済みますね。
エアコンパイプポジションアップキット
35扁平の20インチを履くなら、特に必要!
燃料パイプポジションアップキット
ハイブリッド車はリアモーター破損に注意
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次はアルファード/ヴェルファイアの、ハイブリッド車のローダウンで要注意のポイント。
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ハイブリッド車、限定の話なんですね。
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ハイブリッド車は四輪駆動なんですが、ローダウンしていくと、リアのモーターが地面とスレスレになるんです。
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そこが最低地上高を決める、一番低いポイント?
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フロントのメンバーも同じ位の低さにはなりますが、リアモーターの場合は、もしもドン! と地面に当ててしまうと大変なことになる。
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どうなるんですか?
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アルミ製なので割れる可能性が高いです。つなぎ目の部分がパクっと開いてしまい、そこからオイルが漏れ始める。
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レーシングカーが、オイルパン割る……みたいなノリだ。
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そうですね。でもJ-LINEデモカーは、現実に2回やってますからね。
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割ってしまって修理するとなると、デフをいったん降ろさないといけなくなる。その工賃などもかかってしまい、高くつきます。
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それは確かに恐い話ですね。
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そう。
恐いから作ったのが、このアンダーガードなんです。 -
ようは鉄板でガードする。ボルト固定位置が長穴になっていて、高さを調節できます。
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純正の短いアンダーカバー(飛び石防止?)を外して交換するものなので、純正のネジ穴を利用しています。
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なるほど。
ポン付けできるのはいいですね。 -
これがないと、もうおっかなくて走れないです〜。ハイブリッド車の低車高には必須パーツだと思う。
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『少し車高を上げたらどうか』、というツッコミはここではしません。
こういう車高だと当たるらしい
リアモーターガード
純正ガードとは違いデフ全体をガード
オートレベライザーの誤作動対策も必要
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これは30アルファード/ヴェルファイアに限った話ではないですが、オートレベライザー(自動光軸調整)を搭載している車は、ローダウンすると誤作動します。
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本来は荷物を載せて車高が尻下がりになったら、光軸を下向きにするのがオートレベライザーですが……
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車高を検知するセンサーがリア側のみに付いていると、ローダウンしたときも「荷物を積んだ状態」と検知して……
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光軸を下向きにしてしまうんだ。
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そうすると、前方の路面をぜんぜん照らさなくなります。
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その対策品まで、J-LINEが作ったんですね。
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わざわざこういうアイテムまでJ-LINEが作るケースは、これまでになかったと思うんですが?
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一般的な車種なら長さ調整できるロッドで補正するので、それを使えばいいんですけど……
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30アルファード/ヴェルファイアの場合は違う?
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ですね。30アル/ヴェルは純正ロッドが短くて、汎用の調整式を作れない。
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ああ、なるほど。
だから専用品を作ったんだ。 -
長さ調整する汎用品タイプではなく、専用の固定式です。
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つまり、これも立派な30アルファード/ヴェルファイアのローダウン車専用品なのか〜。
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そういうことですね。
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それにしても、30アルファード/ヴェルファイアのローダウン対策は、いつものJ-LINE以上にきめ細かい気がしますけど?
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あー、それはやっぱりね、自分も乗ってる車だから。
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なるほどね!
ヘッドライトレベライザーアジャスター
✔ 注文方法について
現時点ではJ-LINEのホームページ上には30アルファード用パーツに関する情報は載っていないが、すでに販売はされているため、J-LINEに直接電話(TEL:022-367-7534)するか、J-LINEのWebサイト上にあるお問い合わせフォームで問い合わせよう。
DIY Laboアドバイザー:氏家淳哉
リアアクスルキットで有名なJ-LINE(Jライン)。足まわり加工に長けたプロショップでもあるので、直接クルマを持ち込めば様々なワンオフ加工も依頼できる。深い知識・高い溶接技術は比類ない。●J-LINE TEL 022-367-7534 住所:宮城県多賀城市町前1-1-13
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