ディスプレイオーディオ関連
カローラスポーツのディスプレイオーディオを社外ナビに換装した実例
カローラスポーツのディスプレイオーディオを取り外し、社外ナビを取り付けた実例レポート。ダッシュボードの加工も必要になり、一般的なお店では断られるメニューだが不可能ではない。
カローラスポーツでの社外ナビ換装は特にハードルが高い
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オーディオショップ・カーデンからのレポート。
●レポーター:イルミちゃん
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先日、お客さんからの依頼でカローラスポーツに社外ナビを取り付けしました。
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
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普通の車のナビ交換だったら特に驚くところはありませんが……ここでのポイントはカローラスポーツであること。
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そうですね。ディスプレイオーディオを外して社外ナビに換装したいという依頼です。
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一般的には「できない」と言われるような案件ですかね…。
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オーナーの方もディーラーで聞いたり、カー用品店で聞いたりはしていたみたいなんですが、でも「できません」と断られ続けたみたいで……
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やっぱりそうなんだ。
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いろいろ調べるうちにカーデンを見つけてくれたのです。
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カーデンなら、ディスプレイオーディオを取り外して社外ナビに換装できますからね~。
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「SLX-73R」という変換ハーネスを使えば、ディスプレイオーディオから社外ナビに入れ替えは可能です。
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しかしカローラスポーツの場合は、以前に紹介した50プリウスでのナビ換装のようにはいきません。
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というと?
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ダッシュボードを切らないといけませんので。
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あ。…そういえば、カローラスポーツやカローラツーリングではダッシュボードの加工まで必要になるんですよね。「SLX-73R」を開発した、ビートソニックのワタナベ研究員から聞いたことがあります。
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そうなんです。このハードルの高さを考えると普通の人はなかなかやらないだろうな、と思っておりましたが……
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ふむ。
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しかし、実際に「それでもやる」というお客さんが出てきたわけです。
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ダッシュボードを切ることはちゃんと伝えたんですよね?
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もちろんです。念を押して確認しました。
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普通の人は、その段階でビックリして引きそうですが……
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いや、それが……「大丈夫ですー!」みたいな感じの方でしたので、僕もスゴイなと思いました。
Amazonでも販売されているビートソニックのSLX-73R
ダッシュボードを切るときの注意点。なにで切るの?
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手順は、まずディスプレイオーディオを取り外します。
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ここからダッシュボードを切っていきます。
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ダッシュボードを切るときって、なにで切るのでしょうか?
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僕は超音波カッターを使って切りました。
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普通のカッターでは無理でしょうね。
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普通のカッターで切ろうと思ったら、不可能ではなかったとしても大変な根気がいるでしょうね。現実的には超音波カッターが必要かなと。
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どこをどう切ったのでしょうか?
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まずはビートソニックの公式サイトからダウンロードして印刷した型紙を、ダッシュボードに貼ります。
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このとき、下にマスキングテープを貼った上から、ビートソニックの型紙を設置しました。
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下に貼ったマスキングテープは養生のため?
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それもあるけど、型紙に沿ってマジックでケガキ線をひくために貼ったのです。
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ああ。
そういうことか。 -
まあ、ダッシュボードに直接書いたとしても、どのみちそのラインでカットすることにはなるので、どちらでもいいと思いますが。
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なるほど。それにしてもダッシュボードを切るのは緊張しそうだ。
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ダッシュボードを切るなんていう経験は、普通はありませんので、僕も最初はドキドキしましたが……
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失敗はゆるされない…。
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切り始めてしまえば、べつに特段難しい作業ではありませんでした。ただし!
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ふむ?
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ダッシュボードの奥側は切りにくいです。フロントガラスがあるため狭くなるし、アールを付けながら丸く切らないといけないので。
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そういえば型紙の奥側はアールが付いています。
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あとは、超音波カッターの刃を滑らせるのが恐いですね。ダッシュボードの関係ない部分に傷を付けてしまう可能性があります。
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超音波カッターは高速に振動しているから、飛んで関係ないところを切ってしまうのはありがち……って聞きますね。
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そうなんです。今回はダッシュボード相手なので、そのへんはかなり慎重に作業しないといけません。
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ということで、ダッシュボードを切ったところ。
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もしDIYで挑戦する人がいたら、かなり広めに養生しておくほうがいいでしょうねぇ。
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ダッシュボードをカットしたら、純正のディーラーオプションナビ用のカバー(パネル)を取り付けます。
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これはビートソニックの公式サイトに部品番号などが書いてあるので、その通りの部品を注文して付けました。
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なるほど。
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……ちなみにカローラスポーツでナビを換装するときに使う土台のパネルには「7インチ2DINワイド用」と「9インチ用」の2種類があります。
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社外ナビを取り付けるときのサイズによって、変わってくるんですね。
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今回は「7インチ2DINワイド用」の純正パネルを取り付けました。
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これで社外ナビ取り付け用の土台ができたことになる。
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ここから先は「SLX-73R」を使った変換配線作業なので、以前に紹介したプリウスでのやり方と同じです。
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そして取り付けた社外ナビは……
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「ブルーレイを観られるナビがいい」というのがお客さんの要望で、パナソニック・CN-F1X10BGD」を取り付けました。
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7インチ2DINワイドのスペースに取り付けする、フローティング大画面モデルですね。
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純正パネルを移植した上で取り付けているから、横から見たフィッティングにも違和感がない。
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特にトラブルなどはなく、やってみたら普通にできましたね。
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この大技を普通と言っていいのかどうかは分かりませんが…
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実際、ダッシュボードを切ることさえできれば、その先の社外ナビへの換装は難しい作業ではありません。
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とはいえDIYでは難しそうという人は、カーデンまでどうぞ。
ここで必要になる純正部品品番は、ビートソニックの「SLX-73R」公式ページ参照。
配線方法などは「ディスプレイオーディオを社外ナビに交換するときの配線方法」参照。
DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
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