電装DIYの知識

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電工ペンチがない。使わずに電装品を取り付ける方法はある？

電装系をいじるなら電工ペンチは必須と言われるが、昔と違って、今は便利で簡単なコネクター類もいろいろある。電工ペンチを使えなくても、電装品の取り付けはできるのではないか？ 検証してみた。

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  「電工ペンチがない。持っていない」という人でも、電装品の取り付けは可能なのか？ 検証したいと思います。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  電装品の取り付けをするのであれば、電工ペンチはあったほうがいいです。

  ●アドバイザー：エーモン 中塚研究員



※きほん的なことは「電工ペンチの正しい使い方」参照。

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  いいえ。ここは「持っていない」という想定で、決定なんですよ。

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  ……なるほど。
  またムチャぶりですね。

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  実際のところ、最近は扱いやすいコネクターも増えていて、DIYラボでもいろいろと紹介しています。

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  そうですね。

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  難しいイメージがつきまとう電工ペンチは、必須とまでは言えなくなっているのではないでしょうか？

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  それは付け方による話ですね。電工ペンチが必須になる場面は、ギボシ端子・クワ型端子・圧着端子などの端子をかしめる場面です。



✔ ひとくちメモ

ラジオペンチでは「つぶす」しかできないので、「かしめる」工具としては電工ペンチが必須とされている。

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※「ギボシ端子の正しいかしめ方（付け方）」参照。

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  しかし、この端子カシメが苦手、という人はけっこう多くて……。

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  まあ、初心者の人には多いかも知れませんね。

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  でも、電工ペンチのせいでDIYをあきらめる位なら、他のやり方も提案できますよね？

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  なるほどね。まあ、今の時代は電工ペンチを使わなくても配線を接続できる「接続コネクター」があるし、実際人気があります。



プライヤーでパチンと挟むだけで接続できる。

※「ギボシ端子の立場を脅かす!? 接続コネクター」参照。

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  やっぱり。
  そういう流れはあるんだ。

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  昔から電装をやっている人は、「ギボシ端子を使うもの」というイメージが強いし、一番売れるのは、今でもギボシ端子です。でも接続コネクターも、どんどん浸透している最中です。

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  では、電工ペンチが苦手なら、接続コネクターで作業を進めれば済む話ですね。

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  ……そうなんですが、しかし、それだけだと困る場面が出てきます。

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  接続コネクターだけでは、困ることって？

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  まずボディアースする場面。


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  「車体金属部のネジに、クワ型端子を挟んで共締めする」ということは、クワ型端子をかしめる作業が必要です。

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  ウーム。
  惜しいなぁ。

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  まあ、でも、もしどうしてもということであれば、こちらのハーネス（↓）を使う手はあります。



エーモンのクワ型端子 細線ハーネス付（2818）

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  最初から、配線が付いているクワ型端子！

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  そうなんです。

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  電工ペンチが使えない人向けに、こんなアイテムが用意してあったのか！

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  いや、違うんです。このハーネスが登場した理由は、そもそもLEDに使われるような細線（0.2スケア相当）に対しては、ギボシ端子やクワ型端子が使えないからなんです。

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  あー。細線相手だと接触不良が起こるから……。

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  抜ける恐れもありますよね。しかし、LEDなどの消費電力の小さい電装品は、細線が主流になっています。

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  なるほど。LEDの細線をそのままボディアースするときに困るんだ。

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  そうなんです。だから用意してあるアイテムですが……

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  電工ペンチを使わない代わりに、コレを使うという手はありますね。

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  同じ理由で用意した、こんなハーネス（↓）もあります。



細線変換ハーネス・ギボシ端子オスタイプ（2816）

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  これは、どんな場面で使うのでしょう？

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  主な用途は、ヒューズ電源の末端がギボシ端子メスになっているので、これと細線を直結するためです。


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  本来は、ヒューズ電源と細線をつなぐ目的のパーツなんですね。

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  そうですね。ただ、「電工ペンチがない」という人でも……

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  これを使うと、ヒューズ電源とワンタッチでつなげる！

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  というわけで、今回のハーネス2つを活用すると、定番のLEDフットライトなども、実は電工ペンチなしでできてしまいます。



※概要を分かりやすくするため、配線の長さは極端に短くしています。

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  あれ!? ということは、やっぱり電工ペンチは不要という結論になるんじゃ……

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  いや。しかし、このやり方はエーモン本来の推奨コースではないんです。さっき言った通り、本来は細線対応のアイテムですので。

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  でも例えばLEDとかドラレコみたいな消費電力の小さい電装品なら、これでいいはずでは？

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  しかし、本来は買わなくてもいい、余計な部品を買うことになるので、コストが高くつきます。

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  あー。
  それはそうだ。

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  電装品取り付けをするのは、今回1回限り。そのために電工ペンチを買って覚えるのはちょっと……という状況ならまだしも……

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  むしろ、せっかく付けられるようになったら、今後もイロイロ付けたくなりそう。

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  ですよね。そのたびに毎回、本来は使わなくてもいいハーネスを買うのは、エーモンとしてもオススメはしません。電工ペンチをマスターした方が、はるかに安く済みます。

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  ……なるほどねェ。「あったほうがいい」というのは、そういう理由なのか。確かにコストは重要ね。