通好みの電装カスタム
パワーバックドアオープンキットの取り付け方法①╱天井内張りの外し方
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パワーバックドアを、外からワンタッチ操作で開けられる「パワーバックドアオープンキット」の取り付け方法。天井裏に隠れたカプラーにつなぐので、天井内張りの外し方からわかりやすく解説。天井は触ったことがない人も、これでコツがわかる。
パワーバックドアオープンキットはどこに付けるの?
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「パワーバックドアを外から電動オープンさせる方法」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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パワーバックドアオープンキットの取り付け方法を解説していきます。
●アドバイザー:DENKUL 岡本研究員
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なお、取り付けモデルは30系後期のアルファードです。
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バックドアの内張りを外して付けるんでしょうか?
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そう思う人が多いと思うんですが、意外にもバックドアは触らなくていいんですよ。もっとカンタンです。
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ホー。
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バックドアの配線は、バックドア上部の蛇腹を通過して室内側に入っていきますので……
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あー。
中に入ってから捕まえるんだ。 -
そうなんです。天井の後部を少しめくるとカプラーが見つかるので、まずは天井めくりから。
取り付けるアイテム
デンクルのワンタッチパワーバックドアオープンキット
天井内張りの外し方(めくり方)
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これは手で引っ張るだけ♪
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そうなんですが、いきなり浮かすのは、やめたほうがいいです。
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え、これの何がダメなの?
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モールの中に、ブチルみたいなベタベタしたのが入っています。それがもし、天井の内張りに付着したら……
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落とすのがタイヘン!!
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というわけで、まずは保護のために養生テープなどを貼っておきます。
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これをやったあとで、ウェザーストリップを外します。
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次は天井をめくりますが……手でめくれるの?
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その前に、天井の内張りは、ところどころピンで留まっています。
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フムフム。
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どこにピンがあるかは、天井を少しだけ手でめくりながら覗き込むと、見えます。
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天井の隙間から、なんか白いのが見えるじゃないですか。この部分の中心にピンがあるんです。
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この作業は普通の内張りはがしでもできますが、長いタイプがあると、より作業しやすいとは思います。
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樹脂製ではなく、金属製の内張りはがしの方がいいですか?
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そうですね。定番のエーモン製の金属タイプとかでもいいと思います。
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外れると分かりますが、こんな形(↓)のピンです。
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同じタイプのピン固定が、後部だけで3箇所ほどあるのですべて外します。
まずはバックドアを開けて、天井のところに付くウェザーストリップ(防水ゴム)を手で浮かしますが……
天井内張りのフチに貼る
この位の範囲でOK
手で引っ張れば外れる
内張りはがしを使ってピン固定を外す
エーモンの金属製の内張りはがし。内張りはがしDX(1423)
天井裏のカプラーに対して、キットのカプラーを割り込ませる
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固定ピンが外れたら、手で天井をめくりますが……
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ていッ!
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あ、待った! あまり無理にめくると、シワが入ってしまったり、折り目が付く可能性があります。
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あわわ。
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あくまでもちょっとだけめくって、小さい隙間で作業するイメージです。負荷をかけずにね。
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なるほど。
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で、天井裏の隙間に目当てのカプラーがあります。
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このカプラーを抜くんですね。
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ツメを押しながら引っ張ると抜ける、よくあるタイプのカプラーです。しかし空間が狭いので、作業はやりにくい。
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コツは?
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まず片方の手の人差し指で、カプラーのツメを押してロックを解除しつつ……
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もう片方の手で、配線を引っ張って抜きます。
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……というように手でもできますが、内張りはがしを使ってツメを押しながら抜く、でもOKです。
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手でツメを押しにくい場合は、道具を使いましょう。
パワーバックドアオープンキットのカプラーをつなぐ
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天井の裏のカプラーを抜いたら、メスのほうにキットのオスカプラーをつなぎます。
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この場面はオスメスが一致するように付けるだけ。つなぎ間違えの心配はありません。
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で、片方をつないだら、キット本体をそのまま天井に隠します。
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そしてキットのもう一方のカプラーを、天井裏に固定されているオスカプラーにつなぎます。
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カプラーオンでつなぎつつ、キットを天井裏に隠してしまえばいいんですね。
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あとは本体から出ている2本の線(黄色と黒)の配線作業だけですね。
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この黄色と黒は、どこにつなぐんでしょうか?
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黄色はパワーバックドアスイッチ線、黒はボディアースします。
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パワーバックドアスイッチ線ってどこにあるんですか?
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グローブボックス裏にあります。
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……え? バックドア付近の天井裏から、グローブボックスまで配線を運べと?
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そうなんです。
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それって超大変そう。
途中で引き返したくなりそうな。 -
……と思うかも知れませんが、そうでもないんです。
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ん!?
どういうことですか?
ごそごそ
DIY Laboアドバイザー:岡本 亮
「カプラーオンで簡単に取り付けできる」をテーマにした電装品を開発するDENKUL(デンクル)代表。車の電装、プログラミングの双方に長けている。工具大好き。●DENKUL(デンクル) http://denkul.jp/