緊急ニュース
知らないと恐い話。
9月1日からヘッドライトの車検時の測定方法が変わった
緊急ニュースをお伝えします
ハイビーム測定からロービーム測定へ
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バルブメーカー・IPFより出向中の市川研究員からの報告です。本日2015年9月1日から、ヘッドライトの測定ルールが変わったそうです。
●レポーター:イルミちゃん
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そうなんです。これはヘッドライトをいじっている人全員に関係ある話なので、言っておかなくてはと思いまして。
●アドバイザー:IPF 市川研究員
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具体的にはなにがどう変わったのですか?
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これまでは車検の時、ヘッドライトの明るさは実はハイビームで測定していたんですね。
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え、ハイビームで測ってたんですか? 普段使うのはロービームなのに?
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法規上ではロービームはあくまでも「すれ違い灯」で、ハイビームのほうが「走行灯」なんです。メインはハイビームという考え方だったわけですね。
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あの〜、でも現実はハイビームで走れる場面ってあんまりないですよね? 対向車も、前車もいない状況って、ほぼないですよ?
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そうなんですよ。だから今度から日本の道路事情に合わせて「ロービームで明るさを測定する」という方針に変わったわけですよ。
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フムフム。……で、それのなにが問題なんでしょう? 明るさを測るのは同じことですよね?
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モンダイ大ありなのです…。ヘッドライトの明るさはテスターを使って、決められた測光ポイントを測っているんですね…。
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そこは検査員の目視とかじゃなくてテスターなんですね。
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目視は「色」のほう。明るさは「機械測定」なんです。で、ここで問題が出てきます。
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と言うと?
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ロービームはハイビームと違って、配光(光のカットライン)がきちんと出ていないと、テスターが正しく測光ポイントを拾えないケースが出てくるのです。
車検時に明るさを測るポイントは法規上決まっているが、配光が出ていないとそもそもテスターが測光ポイントをとらえることができない。
こういう場合、検査員が手動でテスターを合わせてくれて「ひとまず明るさはOK」となってくれればよいのだが、厳しい検査員もいるので淡い期待は持たない方が賢明。
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まさか……これまで車検に通っていたものが落ちる……とか言わないですよね?
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ええっとですね、「これまで通っていた」というより、「これまでは測定されていなかっただけ」と言ったほうが正解かもしれませんね。
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ムムム……この件は思ったより重大な問題かも知れませんね。DIYラボとしては、もう少し細かな点について取材した上で、詳細記事をアップしたいと思います。
ロービーム測定の対象車は、平成10年9月以降製造の車両です。それ以前の車両は対象外となっております!
アドバイザー:IPF・市川研究員
DIY Laboアドバイザー:市川哲弘
LEDやHIDバルブでお馴染みのIPF企画開発部に所属し、バルブ博士と言ってもいいほど自動車の電球に詳しい。法規や車検についても明るく、アフターパーツマーケットにとって重要な話を語ってくれる。
社外品のLEDヘッドライトバルブを選ぶときの重要な注意点についてはDIYラボ〈動画部〉がYouTubeでも解説しています。