アンプ導入ガイド╱第1回

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パワーアンプ（外部アンプ）とは？ 追加する効果、必要性は？

パワーアンプ（外部アンプ）とは何か？ 外部アンプがなくても音は鳴るのに、導入する必要性があるのか？ カーオーディオのプロが、初心者向きに解説する。

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  カーオーディオのシステムアップを考える上では、まずは「スピーカーを交換する」のがてっとり早く音を良くする方法だとは、この連載で言ってきた通りです。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  その次がデッドニング……というのが、佐伯研究員のオススメコース。

  ※連載のもくじは、「カーオーディオ入門╱スピーカー交換編」参照。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  スピーカーの交換も、デッドニングもした。その次は……となったら、外部アンプ（パワーアンプ）の導入がオススメ。人によって分かれるところではありますが。

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  まだ付けていないモノなら、サブウーファーもありますが……。

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  デッドニングの効果で、フロントスピーカー（ドアスピーカー）からだいぶ低音が出ているはずなので、サブウーファーの優先度はアンプよりは低めかな、とは思います。



✔ フロントスピーカーにできるだけ大きめのサイズを選び、デッドニングもしてあれば、そこそこの低音はフロントだけで鳴らせる。

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※フロント重視の理由は、「車のスピーカー交換入門」でおさらい。

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  つまり、この時点では、あくまでもフロントスピーカー用にアンプを追加する、ということですね。

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  そうですね。

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  パワーアンプ（外部アンプ）を追加すると、なにが良くなるのでしょう？

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  アンプの役割は、音声信号を増幅させることです。デッキやナビの再生部から出力される信号は、数百ミリボルト程度の微弱な信号です。

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  フムフム。

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  それを、スピーカーを駆動する（コーンを動かす）のに十分なレベルの電圧（数ボルトレベル）まで増幅させるのがアンプの役割です。

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  アンプがないと音が出ない、という意味でしょうか？

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  アンプによる信号の増幅がなかったら、音は鳴らせませんよ。

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  でも、外部アンプを追加しなくても、スピーカーは鳴ってますよ？

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  それは、ナビやデッキの内蔵アンプで、信号を増幅しているからです。

通常はナビの内蔵アンプで鳴らしている状態


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  ナビの中にアンプが入っている、ということですね。それが内蔵アンプです。

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  ナビに内蔵アンプが付いているなら、どうしてわざわざ外部アンプを増設するのでしょうか？ その必要性は？

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  ナビの中には、いろいろな部品が入っているのです。内蔵アンプはその中の、ひとつの部品でしかない。

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  あー。
  ちっちゃいアンプしか載せられない。

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  それに対して、外部アンプを付けるというのは、信号の増幅のためだけに、専用の機器を用意するってことです。


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  内蔵アンプでは増幅しきれない部分も含めて、外部アンプならば最大限に増幅できる。それが、外部アンプを追加する効果です。

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  ホホウ。では音も変わると？

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  外部アンプのある・なしは、同じスピーカーでも、音質の差として現れます。だからより音楽を楽しみたい人には、外部アンプがオススメなのです。

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  なお、ヘッドユニットが純正ナビでも、アンプを追加する意味はあるのか？ という疑問については、下記記事が参考になります。



✔「外部アンプ追加だけ（純正ナビ＆純正スピーカー）で音は良くなる？」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  スピーカーを交換している車なら、なおさら、外部アンプを付ける効果が大きくなってきますよ。

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  それでスピーカー、デッドニングの後に、アンプ推奨なんですね。

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  今どきはハイレベルインプット入力に対応した（＝つまり純正ナビにつなげられる）、小型の外部アンプがありますから、積む場所にも困らないで済みます。

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  そっか。スペースの問題は、地味に重要ですね〜。

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  ハイ。「荷物を積むので、ジャマにならないところがいい」というのは、多くのお客さんが口にする要望です。

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  あくまでも、実用性重視ということですね。

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  昔は、パワーアンプをラゲッジにドーンと置くのも普通でしたが、今どきは「それだと困る」というユーザーさんが多いです。

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  分かる気がします。

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  最近では、そういうニーズを汲んだ小型のアンプも増えました。



✔ カロッツェリアの「GM-D1400」。コンソール内に設置することを前提に、パワーアンプの常識ではあり得なかった小型化を実現。サイズは181mm（W）×38 mm（H）×64 mm（D）



✔ ビートソニックのPA2は、まさしく純正ナビに追加することを想定した、超小型のパワーアンプ。サイズは96mm（W）×40mm（H）×113mm（D）

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  アンプの置き場所は？

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  通常はシート下が定番ですが、小型アンプだったら、車種にはよりますが、グローブボックス裏などに隠せるケースもあります。


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  なるほど。必要なスペースという観点からも、今どきのアンプは、敷居が下がっていると言えそうです。

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  アンプ以外の選択肢として、予算があるならデジタルプロセッサーを追加するという手もありますが……

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  外部アンプなしで、プロセッサーを追加するということ？

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  アンプ内蔵型プロセッサー、というものがありますからね。

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  ああ、なるほど。

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  例えば、普通にセパレートのスピーカーを取り付けただけの状態だとすると……


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  ツイーターとミッドレンジ（ドアスピーカー）の音を分けているのは、パッシブネットワークです。


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  言い方を変えると、ひとつの出力をツイーターとミッドレンジに分けているわけですよ。

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  フムフム。

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  しかしアンプ内蔵型プロセッサーを導入することで、スピーカーやツイーターを個別にアンプ内蔵型プロセッサーの出力とつなぐことができます。

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  それの何が良いのでしょうか？

スピーカーをマルチで鳴らす方式に変える、ということです



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  マルチで鳴らすとは？

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  ツイーターやミッドレンジのひとつひとつを、独立したチャンネル（出力）に対してつなぐことで、各スピーカーを単独で制御・調整できるようになります。

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  フムフム。

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  例えば「左ツイーターだけ、もう少し音量を上げる」とか「車内の環境に合わせて、左右スピーカーに時間差を与えるタイムアライメント調整をしたり」など。きめ細かい音の調整ができるようになります。

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  なんだか一気に、ハイレベルなオーディオの話に突入しましたね。

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  まあ、ひとつの別れ道として、外部アンプではなく、アンプ内蔵型プロセッサーという選択肢もあるよ、ということが言いたかったのです。

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  ……でも、その場合って、あくまでも内蔵アンプですよね？

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  そうなんですが、ナビの内蔵アンプとは性能がぜんぜん違いますので。

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  ほほう。

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  ただプロセッサーにしても、上位グレードモデルでは、外部アンプと組み合わせて使うのが前提となってきます（つまり内蔵アンプ無し）

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  そうなるとけっきょく、外部アンプは必要なんですね。

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  そうなんです。
  それと、プロセッサーは値段も高い。

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  まずは低予算で、手軽に音質アップを狙うとすれば……

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  外部アンプ（パワーアンプ）を追加するのがいいでしょうね。

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  それでは、次回から「外部アンプの選び方」を具体的に教わりましょう。