30系後期アルファードのヘッドライトを加工屋目線でレビュー

人気の新型車の、ヘッドライトに特化したレビューシリーズ。今回は30系後期アルファードのヘッドライトに注目。ライト加工専門店「球屋」の目線は、いろいろと参考になる。

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  今話題の人気車種といえば、30系後期のアルファード╱ヴェルファイア。客層的にいじる人も多く、アフターパーツ業界でも一番注目の1台です。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  球屋もデモカーとして購入しました。これからいろいろLEDカスタムを提案していこうと思います。

  ●アドバイザー：球屋 森田研究員

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  ……その前に、これから車を買おうと思っている人も多いと思うので、ヘッドライト加工屋としてヘッドライト限定レビューをお願いします。

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  30後期のアルファードは、大きく分けてヘッドライトが3種類もあるんですよね〜。

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  ややこしいので、簡潔に整理するとこうなります（↓）

2眼ヘッドライト	流れないLEDウインカー
2眼ヘッドライト	シーケンシャルウインカー
3眼ヘッドライト	シーケンシャルウインカー

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  シーケンシャルウインカー搭載と非搭載だけでなく、プロジェクターが2眼か3眼かの違いもあるんですね〜。

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  まず、最上級グレードのエグゼクティブラウンジだけは別格で、3眼ヘッドライト・シーケンシャルウインカーが標準装備されています。

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  3眼ヘッドライトは、レクサスではお馴染みですね。

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  ただ、それ以外のグレードでは、標準装備されるのは2眼ヘッドライト・流れないLEDウインカーなのです。


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  フムフム。

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  （エグゼクティブラウンジを別にすれば）2眼のシーケンシャル仕様も、3眼のシーケンシャル仕様も、基本的にはオプション設定なのです。

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  なるほどね。

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  で、注意点としては、オプションヘッドライトが選択できるグレードは限られているという点。

✔ ひとくちメモ

●ハイブリッド車の場合：G、SRはオプションヘッドライトが選択可能。SやXの場合は選択できない。

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●ガソリン車の場合：GF、G、SC、S-Cパッケージはオプションヘッドライトが選択可能。XやS、S-Aパッケージの場合は選択できない。

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  つまりグレードによっては、絶対にシーケンシャルウインカーにはできないんだ。

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  そうなんです。車を買ってから知って後悔しないよう、注意しましょう。

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  ところで、球屋はどれを買ったんでしょうか？

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  S-Aパッケージです。
  ガソリン車の。

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  ……てことは、オプションヘッドライトが選択不可。

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  そうですね。つまり一番シンプルな2眼ヘッドライト・流れないLEDウインカー仕様です。

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  球屋デモカーが、あえて流れないLEDウインカーを選んだ理由は、聞くまでもありません。

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  当然、加工屋としましては、これをシーケンシャルウインカー加工するメニューを提案していきます。

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  できそうなんですね？

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  もちろんです。現在すでにプロトタイプは製作できていますが、完成度を上げるために煮詰めている段階です。できるのは間違いない。

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  つまり、シーケンシャルウインカーを選択できないグレードのアルファードでも、加工すればできる、という未来は近いということです。

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  ただね〜、流れないLEDウインカーのほうは、純正LEDは2個使っているだけなんですが、めっちゃ明るいんですよ！


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  2個のパワーLEDでウインカーが出来てしまうほど、最新型LEDはスゴイんです。サイズも今までより小さいのに、とにかく明るい！

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  ホホウ。
  流れないウインカーも進化しているんですね。

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  そうなんですよ。
  これはスゴイなーと思いました。

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  流れないほうに、だいぶ感心してますけど……シーケンシャルに加工するんでしょ？

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  それはまあ、当然ですよね。だって上位にシーケンシャルウインカーがある以上、「流れるようにしたい」加工リクエストはたくさん出てきますので。

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  そういえば、ウインカーのデザインが最初から横長ですので、森田研究員がいつも言っている「流してカッコいいデザインかどうか」という点ではクリアしていますよね？

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  ですね。そもそも30系後期のアルファードは、シーケンシャルウインカーでもそうでなくても、光っていない状態の見た目はほぼ同じなんです。


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  これはつまり、流れるように加工しても違和感がない、ということですね。

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  もうひとつ大きな違いとして、シーケンシャルウインカー付きのオプションヘッドライトには、デイライト機能も付いています。

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  標準ライトには、付いていないんだ。

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  標準ライトの場合は、ポジション（スモール）ランプとして点灯する部分がありますが……


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  ここが、オプションヘッドライトだと、昼間から強発光（つまりデイライト点灯）するんです。

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  そうすると、ポジションはどこにいったのでしょうか？

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  夜になると、減光してポジション点灯に切り替わるんですよ。

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  なるほどー！
  なんかオシャレですね。

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  この違いも、標準ヘッドライトのオーナーからすると欲しいところなので、後付けカスタムとして提案します。

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  なるほど、なるほど。

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  つまり標準の2眼ヘッドライトでも、シーケンシャルウインカーとデイライト機能を付け足すことはできるようにします。

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  アルファードに関しては、30系前期のときも、グレードによってヘッドライトに違いがありました。

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  フムフム。

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  そしてヘッドライトの違いをよく知らずに買ってしまったオーナーから、「上位グレードのヘッドライトを移植できないか」という相談をたくさん受けたんですよ。

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  グレードのチョイス・ミスですね〜。

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  だから球屋デモカーも下位グレードを買って、上位ヘッドライトを移植していたのです。



移植した上で、加工ベースとしていた球屋デモカー。

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  ですので今回も、そういう人は出てくるだろう、とは思うのですが……

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  3眼プロジェクター+シーケンシャルウインカーのヘッドライトを移植したい、っていう相談が来そう。

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  そこなんですけどね、技術的にはできたとしても、現実的には、当面難しい話になると思います。

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  と言いますと？

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  30アルファードの新品ヘッドライトを単体で買うとすると、左右で50万円以上するんですよ。

  ※最上位の3眼ヘッドライトの場合。

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  ご、ごじゅうまん？？？

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  片側で27万円ですので、両側で54万円ですね。

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  もしかして、ヘッドライト単体価格としては最高値更新？

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  ですね。今までで一番高いんじゃないでしょうか。

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  C-HRは30万円弱でしたよね。



「C-HRはグレード選びに注意。LEDヘッドライトとハロゲンの違いは大きい」参照。

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  60ハリアー後期で左右40万円超えになって、ビックリしたばかりでしたが。



「60ハリアー後期の〈ヘッドライト〉を加工屋目線でレビュー」参照。

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  今回はついに50万円オーバー。……なんていうか、もう、「移植はさせないぞ」という、意思を感じるレベルですね。

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  ……それは考え過ぎかなと思われますが、とにかく新品のヘッドライトを買うっていうのは現実的ではありません。

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  ……では、もし上位ヘッドライト移植をするなら、中古が出回るまで待ってから……

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  そこなんですけど、30後期アルファードは、全車にプリクラッシュセーフティが装備されましたからねぇ。

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  それが何か関係あるの？

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  プリクラッシュが付くと、コッツン事故はかなり減る。結果として、中古ヘッドライトがほとんど出回ってこないと思うんですよ。

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  あー、なるほど！ 最近の車はぶつからないってやつですね。

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  そうなんです。となると「中古ヘッドライトを安く買って移植する」という道も当面は難しくなってくるかと。

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  ……なるほどね。
  その読みは、当たりそうな気がする。

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  というわけでこれから30後期アルファードを買う人は、ヘッドライトの違いをよく調べてから、後悔しないグレードを選びましょうね。